and検索 or検索

やさしくわかる仏像        バックナンバーを見る

03. 仏像も時代でトレンドがありました(平安時代)


平安前期の仏像
 平安時代に入ると、肥満型に加えて異様に手が長い仏像や、頭が大きくふくらんだ仏像がつくられるようになります。仏様のパワーを強調したものといわれています。
 806年には留学僧として唐に渡っていた空海(くうかい)(774〜835)が帰国、真言密教(しんごんみっきょう)を開きました。これをきっかけに日本でも曼荼羅(まんだら)や明王像といった密教美術が開花します。

注目の仏様
不動明王(ふどうみょうおう)
空海の帰朝で大ブレーク。その後も根強い人気を誇り、江戸時代には関東でブーム再燃。


京都・東寺(教王護国寺)講堂・立体曼荼羅 (写真:便利堂)
豊満で官能的な密教美術の真骨頂ともいえる群像

定朝様式の仏像
 平安時代には、木彫仏(もくちょうぶつ)が主流になりつつありました。こうした流れを受けて登場したのが寄木造(よせぎづくり)を完成した仏師、定朝(じょうちょう)(?〜1057)です。
 寄木造はいくつかの木材を合わせて一体の仏像にするという手法です。この画期的ともいえる発明のおかげで、大きな仏像もたやすくできるようになりました。
 写真下は定朝の代表作、京都・平等院の阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)です。円満な表情、流れるような衣の線、バランスのとれた体型、貴族好みの優美な光背(こうはい)がつけられています。
 定朝がつくったこの様式は、定朝様式などと呼ばれ、仏像の完成したスタイルとして現代に受け継がれています。

阿弥陀如来坐像 (写真:京都・平等院)
定朝の作品としては唯一の現存作品で国宝
注目の仏様
阿弥陀如来(あみだにょらい)
平安時代後期、貴族の間で極楽往生への願望が急上昇。阿弥陀様が空前のブームになりました。京都・平等院の阿弥陀如来像はこうした世相を反映してつくられた定朝の傑作です。